実践的な能力は習得できる
ドラッカーの『経営者の条件』第1章「成果をあげる能力は習得できる」42pより引用します。
言い換えるならば、成果をあげることは一つの習慣である。実践的な能力の集積である。実践的な能力は習得することができる。それは単純である。あきれるほどに単純である。七歳の子供でも理解できる。しかし身につけるには努力を要する。掛け算の九九を習ったときのように練習による習得が必要となる。六、六、三六が何も考えずにいえる条件反射として身につかなければならない。習慣になるまで何度も反復しなければならない。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』より引用
成果をあげるために身につけておくべき習慣的な能力として次の5つをあげています。
(1) 何に自分の時間がとられているかを知ることである。
(2) 外の世界に対する貢献に焦点を合わせることである。
(3) 強みを基盤にすることである。
(4) 優れた仕事が際立った成果をあげる領域に力を集中することである。
(5) 成果をあげるよう意思決定を行うことである。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』より引用
この五つが『経営者の条件』の内容の柱となっています。
子供のころ九九を習ったように、仕事で成果をあげるためには能力を習得しなければならないのです。
若いころは、経営は仕事をしながら覚えればいい、と考えていましたが、自分一人の考えでやってきて、たくさんの失敗を経験しました。一人よがりで経営するのは効率が悪いです。
いまでは、よく分かっている先生から継続的に学ばなくてはならない、と思っています。少々費用がかかったとしても、会社をよくするためならば、未来への投資と考えられます。
ドラッカー博士に学ぶためには、もはや本しかありませんが、間違いなく私の先生の一人です。
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
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