第44回 ビジネス読書会

Hitoshi Yonezu

2014年08月27日 10:00

 今朝は第44回ビジネス読書会を開催しました。12名の方にご参加いただきました。
 
 朝6時30分よりみんなでわいわいと朝食を頂きました。メニューは、スープ、サラダ、パン、ベーコン、ソーセージ、スクランブルエッグ、フルーツ、ミルク、OJ、コーヒーでした。7時より読書会の開始です。

 課題図書はSさんの選んでくださった岸見一郎・古賀史健(著)『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)です。いま話題の書ですね。

 以下のような感想が出されました。私のメモ書きをご紹介します。

 フロイトとは全く違う心理学。原因ではなく目的でとらえる。前向きにとらえることができる。
 p270 「いま、ここ」に強烈なスポットライトをあてる。

 フロイト、ユング、アドラーは心理学の三大源流。アドラーは自分で書いた本は少ない。
 p22 アドラー自身が自分のことを忘れられてしまうかもしれない、と言っている。
 フロイトやユングは原因論なので、そこから抜け出すことができないが、アドラーは自分で変えることができるという。
 p51 変われないのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているから。
 「変わりたい」というときは「変わりたくない」という考えをもっているときかもしれない。
 勇気づけ、前に進む力を与えてくれる心理学者だと思う。

 アドラー心理学はいろいろな本の元になっていると思った。
 人生はこうありたいということがよく書いてあった。
 p236 仕事の本質は他者への貢献 自分自身で貢献観をもつ。
 クリエイティブな仕事はない、クリエイティブに仕事をするものだ。
 「癒し」から一歩進んで、自分で道をつくっていくという流れになっているのではないか。
 一回読んだだけでは理解し切れない。

 原因論ではなく、目的論で生きなくてはならない。
 『7つの習慣』のインサイドアウトと同じ流れだと感じた。
 「青年」はひねくれているが、過去の自分の行動にも似ている。
 承認欲求を捨てよ・・・自分は承認欲求によって生きている。自己実現の段階までいっていないということだ。
 ある芸人が言っていた・・・未来と自分は変えられる・・・アドラーを勉強していたのかな、と思った。
 
 何を与えれたかではなく、与えられたものをどう使うかである。原因論と目的論。
 他者の課題を切り分ける。
 p159 他者の課題に介入することこそ、自己中心的な発想です。
 普通であることの理由
 前向きな考えになる本だと思った。他者の貢献・・みちびきの星・・・具体的にはどう行動すればいいか?
 
 「青年」に感情移入した。もっと「哲人」に突っ込んでほしいと思った。読んでいるうちに高揚してきた。
 p270 「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てよ
 何度か読んだが、読むたびに新しい発見がある。

 すべての悩みは対人関係の悩みだ・
 p89 一番強いのは赤ん坊だ。赤ん坊は支配するが、支配されることはない。
 素直な気持ちで生きていきたいと思った。
 馬を水辺に連れて行くことはできるが、飲むのは馬だ。自分をしっかりもつべきだ。
 他者貢献が難しい。やっていることに意味があるんだと思うこと。そこに存在価値を感じられる。
 生きているのも他者貢献だ。
 何のために働いているか、生きているかを考える機会になった。

 存在そのものに価値を見出す。そうすれば何かしなくちゃいけないというところから少し自由になれる。人に対しておおらかになれる。
 自分が貢献していることを感じる。自分の価値を感じることがスタートである。
 すべての悩みは対人関係の悩みである。
 いかに主観的にどう解釈するかが大切。
 哲学書は初めてだったが読みやすかったしおもしろかった。人にすすめたい一冊だ。

 以前から目的論のことは人からは聞いていたが、この本でよく理解できた。
 p122 所有の心理学から使用の心理学へ
 p140 他者の課題には踏み込まない
 p153 178 課題の分離は対人関係の出発点
 p198 アドラー心理学は、縦の関係を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とする。
 「いま、ここ」にスポットライトを当てる。
 アドラーにものすごく興味がわいた。

 一度読んだだけではよく理解できなかった。
 怒りは出し入れできる道具である。威圧で他人をコントロールする。自分自身、大切な時に本気で怒っていないことがある。
 あの人の期待を満たすために生きてはいけない。
 課題の分離について
 さまざまなコミュニティで親が子供の自慢をしている。ただ見守って援助が必要なときは援助する態度は、実際には難しい。子供と横の関係ができていないから威圧的になってしまう。
 
 一回読んだだけでは理解ができなかった。今朝は3時からおきて読み返した。
 目的論の考え方と課題の分離に興味がある。
 どこまでが自分の課題か、最終的に引き受けるのが誰か?ということ
 p231 他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと。
 裏切るかどうかは他者の問題
 p204 ありがとう、うれしい、と言葉を伝える。勇気づけのアプローチ
 p253 幸福とは貢献感である
 他者に貢献するという導きの星を見失わない。


 参加者の方から、仏教の「因果応報」の考え方とアドラー心理学には共通点があるのか?という質問が出ました。

 どんな無茶ぶりにも答えてくれる博学のOさんが、因果応報も長い期間で考えれば結局は自分の思うとおりにしかならない、ということだからアドラーと同じ意味だ、と説明してくれました。
 
 私も司会をしながら考えていたのですが、仏教の唯識を説明すればいいのかもしれない・・・・・・と思いました。

 すなわち、第八阿頼耶識に種子を落としているのは自分であり、それがその後の自分の人生に大きな影響を与えるから、ということです。
 
 今朝はだいぶ涼しく、建物の中のほうが蒸し暑い感じでした。信州の夏はそろそろ終わりかけています。

 ありがとうございます。 

  


 第44回ビジネス読書会課題図書:
 『嫌われる勇気』 岸見一郎 古賀史健 (ダイヤモンド社)
 

 次回(第45回)は9月26日金曜日6時30分より開催します。初めての方もお気軽にご連絡ください。
 第45回ビジネス読書会課題図書:
 『ザ・ビジョン』 ケン・ブランチャード(著) 田辺希久子(訳)
 


 いままでの課題図書
 平成23年
 1月 『社長の教科書』 小宮一慶 (ダイヤモンド社)
 2月 『あたらしい戦略の教科書』 酒井穣 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
 3月 『挫折力』 富山和彦 (PHPビジネス新書)
 4月 それぞれの好きな本の持ち寄り
 5月 『あなたがいなくても勝手に稼ぐチームの作り方』 岡田充弘 (明日香出版社)
 6月 『成長するものだけが生き残る』 上原春男 (サンマーク出版)
 7月 『「原因」と「結果」の法則』 ジェームズ・アレン (サンマーク出版)
      『君に成功を贈る』 中村天風 (日本経営合理化協会)の2冊
 8月 『成功は一日で捨て去れ』 柳井正 (新潮社)
 9月 『成功の法則92ヶ条』 三木谷浩史 (幻冬舎)
 10月 『小倉昌男 経営学』 小倉昌男 (日経BP社)
 11月 『はじめての課長の教科書』 酒井穣 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
 12月 『道をひらく』 松下幸之助 (PHP研究所)
 平成24年
 1月 『人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶ』 稲盛和夫 (日経BP社)
 2月 『経綸のとき 近代日本の財政を築いた逸材』 尾崎護 (文春文庫)
 3月 『希望のしくみ』 養老 孟司  アルボムッレ・スマナサーラ (宝島社)
 4月 『その他大勢から抜け出す仕事術』 堀場雅夫 (知的生き方文庫)
 5月 『夢を叶える夢を見た』 内館牧子 (幻冬舎文庫)
 6月 『働く君に贈る25の言葉』 佐々木常夫 (WAVE出版)
 7月 『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子 (幻冬舎)
 8月 『成毛眞のマーケティング辻説法』 成毛眞 (日本経済新聞社)
 9月 『いのち輝くホスピタリティ』 望月智行 (文屋) 
 10月 『こうして会社を強くする』 稲盛和夫 (PHPビジネス新書)
 11月 『元気と勇気が湧いてくる経済の考え方』 柳川範之 (日本経済新聞出版社)
 12月 『こうして会社を強くする』(稲盛和夫著、PHPビジネス新書)
 平成25年
 1月 『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』
                田村耕太郎 (マガジンハウス)
 2月 『スモールイズビューティフル』 E・F・シューマッハー(著) (講談社学術文庫)
 3月 『2022―これから10年、活躍できる人の条件』 神田昌典 (PHPビジネス新書)
 4月 『自分の小さな「箱」から脱出する方法』アービンジャー・インスティテュート(著) (大和書房)
 5月 『営業マンは断ることを覚えなさい』 石原明 (三笠書房 知的生き方文庫)
 6月 『年収が10倍になる!魔法の自己紹介』 松野恵介 (フォレスト出版)
 7月 『世界中で採用されているのに日本人だけが使っていない日本流の働き方』
               原マサヒコ (扶桑社)
 8月 『二十一世紀残る経営、消える経営』 大久保寛司 (中央公論新社)
 9月 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
               岩崎夏海 (ダイヤモンド社)
 10月 『合理性を越えた先にイノベーションは生まれる』
               金子智朗 (クロスメディア・パブリッシング)
 11月 『ディズニーの魔法のおそうじ』 我孫子薫 (小学館101新書)
 12月 『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 南場智子 (日本経済新聞出版社)
 平成26年
 1月 『成長から成熟へ さよなら経済大国』 天野祐吉 (集英社新書) 
 2月 大雪のため休会
 3月 『憂鬱でなければ、仕事じゃない』 見城徹 藤田晋 (講談社+α文庫)
 4月 ビブリオバトル
 5月 『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』 トニー・シェイ (ダイヤモンド社)
 6月 『こころの処方箋』 河合隼雄 (新潮文庫)
 7月 『ワークアンドライフ"アンバランス"の仕事力』田島弓子著(ディスカヴァートゥエンティワン)
 8月 『嫌われる勇気』 岸見一郎 古賀史健 (ダイヤモンド社)
 9月 『ザ・ビジョン』 ケン・ブランチャード (ダイヤモンド社)

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