マネジャーの育成

2020年08月03日

 残暑お見舞い申し上げます。みなさまいかがお過ごしですか。日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。

 さて、ドラッカーの『現代の経営(上)』「第10章 フォード物語」より引用します。

 企業において、その秩序、構造、動機づけ、リーダーシップに関わる基本的な問題の多くは、経営管理者をマネジメントすることによって解決される。経営管理者は、企業にとって最も基礎的かつ最も希少な資源である。完全にオートメーション化された工場では、一般従業員はほとんどいなくなるかもしれない。しかし経営管理者はいる。それどころか、今日の工場と比べて数倍の経営管理者が必要となる。
 ほとんどの企業において、経営管理者はもっとも高価な資源である。最も早く陳腐化する資源であって、最も補充を必要とする資源である。彼らのチームを築くには数年を要する。しかし、それはわずかの間の失敗によって破壊される。

               『現代の経営(上)』 p152より引用


 オートメーションされた工場では一般従業員はほとんどいなくなる・・・ドラッカーが1954年に言い当てていました。

 「経営管理者」とは、今ではあまり使われない古めかしい言い回しですね。こういう言葉を使っているところが、この翻訳のおもしろいところでもあります。原書では "managers" となっています。
 この文章の前後では、"president", "board of directors", "vice-presidents" などの単語も出てきております。文脈を読み解くと、経営管理者 ”managers” は、日本でいう、マネジャー、課長、部長などのミドルマネジメントのことを指しています。

 経営管理者をいかにマネジメントするかによって、事業の目標が達成されるか否かが決まる。人と仕事をマネジメントできるか否かも決まる。なぜならば、働く人の姿勢は、何にもまして経営管理者の行動を反映するからである。彼らの姿勢は経営管理者の能力と構造を映す。働く人が成果をあげるか否かは、主として彼らの上司たる経営管理者が、いかにしてマネジメントされるかにかかっている。

               『現代の経営(上)』 p153より引用

 
 ドラッカーの指摘通り、マネジャーの働きが大変重要になっています。一般従業員が企業に貢献できるかどうかは、マネジャーによって決まってくるのです。そのマネジャーをいかにマネジメントするかが需要なのですが、今だに大きな問題として残っています。
 私もマネジャーの育成にはいつも悩んでいます。マネジャーを育てることができなければ、これ以上お客さまのお役に立つことはできないだろうと思っています。

 いつもご利用ありがとうございます。今月もどうぞよろしくお願いいたします。

  


 参考文献:
 『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

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