外なる成長と内なる成長

2016年12月01日

 師走を迎え、何かと気忙しい毎日が続いております。みなさまいかがお過ごしでございましょうか。

 日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。

 さて、喫茶店などで熱心に勉強している会社員の方を見かけることがありますが、ほとんどは仕事上の知識や技能を習得しているのだと思います。新人はまずは現場の仕事を覚えなくてはなりません。仕事に関係した研修を受けたり、資格を取得したりするのは当然のことです。

 では、組織において、知識、技能さえ身につければいいのでしょうか。
 
 ドラッカーは次のように述べています。

 自己開発とは、スキルを修得するだけでなく、人間として大きくなることである。おまけに、責任に焦点を合わせるとき、人は自らについてより大きな見方をするようになる。うぬぼれやプライドではない。誇りと自信である。一度身につけてしまえば失うことのない何かである。目指すべきは、外なる成長であり、内なる成長である。

          『非営利組織の経営』 p211より引用


 自己開発はスキルの修得だけはなく「人間として大きくなること」とはっきり書かれています。
 外なる成長とは、知識、技能の取得や経営能力などのこと、内なる成長とは人格、人間性、高潔さ、真摯さなどのことを指していると考えてよいでしょう。いずれも自ら開発していかねばならないことです。
 
 リーダーをリーダーたらしめるものは肩書ではない。範となることによってである。そして最高の範となることが、ミッションへの貢献を通じて自らを大きな存在にし、自らを尊敬できる存在にすることである。

          『非営利組織の経営』 p211より引用 


 組織社会において大きな成果をあげるための一つの道筋は、組織のリーダーになることです。リーダーになるためには仕事ができるだけでは不足で、範となるだけの人間性を備えなくてはならないのです。仕事で問題を起こしたり、生活面での乱れが出てきたりするのは、人間性と関係があるのではないでしょうか。

 マネジメント(マネジャー、経営者)として、知識、技能があるからと満足しているならば、不十分です。それだけでは本当の意味で周りから信頼される存在にはなれないでしょう。人間の器を大きくしていくための挑戦を自らしていかなくてはならないのです。

 今年一年間のご利用に心より御礼を申し上げます。みなさまどうぞよい年をお迎えください。

  参考文献:
 『非営利組織の経営』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

  

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